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長月上洛・その1 [愉しい休日]

回数を重ねる毎に、あまり綿密な計画は立てずとも(寧ろタイムスケジュールに縛られずに)充実した時を過ごせるようになってきたけれど、
”ここだけは特別”
という存在があるからこそのお菓子な時間。

上洛週に入ってから、もしかしてシゴトかも?とダー(それでも行く方向でハナシは進んでいたのですが、より現実味を帯びてきたので)
隊長に御伺いを立てた上で、日曜日だけの助っ人をお願い(しかも参加できるかどうかは金曜夜にならないと判らない)をすることを思いついたの。
非お菓子な場面を通じてお知り合いとなった憧れのミチさん。
普通の女子をこの企画にお誘いなどできる筈も無いのだけれど、
完全に社交辞令ではない
「いつか一緒に京都に連れて行って。」
という2週間前の言葉はホンモノだったの。
「是非ご一緒させて下さいね。お声を掛けてくれただけでも充分嬉しい。」

が、翌日
久々に土曜日上洛参加予定だったカメラ女子隊員ちゃんが急遽断念をせざるを得ないとの連絡。
再度ミチさんに「・・・ってな訳で、土曜日はいかがでしょう?」
「どっちでも、喜んで!」と即答。
打てば響く、というのは、こ~ゆ~事を指すのだね。
どうしてもボリュームが出てしまう土曜日は、二人よりも絶対に三人が楽しい(なんだったら4人でも良いくらいで・当初は北大路ビブレ合流も提案してあったから)んだもの。

結局土曜日の朝、お弁当の用意を済ませてダーが起きる少し前に女子2名+3台の自転車を載せたラパ子と一緒に一路西へ。
お菓子なツアーについての話はご紹介くださった方たちとの場で”サラリと可笑しく”お話しはしていたものの、これまでの経緯をラパ子を運転しながらお話すると
普通だったらドン引きしちゃうよね、と思っていたのに
真逆の嬉しすぎるリアクションに、ステキなご縁に恵まれたことに感謝感謝。

と、浮かれる車内とは裏腹に事故渋滞に巻き込まれハラハラ。
完全にストップする訳でもないので連絡もできないまま、合流予定時間を過ぎてからどうにかこうにかミチさんにメールを送信してもらって(隊長、ホントにスイマセン)。
幸い今回の宿は(ダーがいないかも?と思うと荷物を持って移動を考えると)立地を最重要ポイントで選んだので、最短時間で合流して京都駅のバスターミナルへ。
すると目の前で急行のバスが出てしまって・・・もう、凹むなぁ。

もっとも気の毒なのはシウマイ弁当を諦めてお腹ペコペコの筈の隊長だったはず。
10時を過ぎてやっと朝ごはん。
ご挨拶も早々に、水無月の日&その40日後の出来事をバス停~移動中に話しつつ、お店のドアを開けると

「あ!」「・・・覚えてます?」
「忘れる訳ないでしょう。」「教えを請いに来ましたよ(^^)」
ミチさんが事の他この空間を気に入ってくださったのが一番嬉しかった!
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カウンターに3人並んで陣取って、
ルー+トースト、サラダだけ、フルサイズカレーライス、という妙な発注にも
「コイツならその発注も止むを無いだろう。」と思ってくれたはず。
右側から隊長のカレーライスをつっついて、左側からトーストを摘んでルー付カレーパンにして、サラダでさっぱりさせながら丁度良い按配です。
飲み物はサイドのお二人は当然のように(きさ家も最初の訪問時は)珈琲を、でもきさは
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レモンスカッシュ。これは我ながら良い選択。キュっと酸っぱく〆て、次なる展開に備えるにはぴったり。
「名前だけ聞くと中華料理屋さんみたいね。でも美意識の高さがとても気に入ったわ。カレーも近所にあったら通っちゃいたいくらい美味しいし。」
でしょ!でしょ!でしょ!!

結局お菓子なご一行が入店した直後から途切れることなく次々とお客様が入られて
「せっかく来てくれたのに・・・すいません。」
「いえいえ、また来ますから大丈夫。」
こうして必ず通わなくてはならない場所が、また一つ増えるのね。嬉しいこと。

と言うわけで・・・やっと和菓子の時間への準備が整ったところで

3人揃ったからこそ初訪問が叶った!
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土曜日の和菓子は悩み多き選択。その中で、日曜日の何度も暖簾の仕舞われたこちらのお店の存在が・・・気にはなっていたのです。
でも、決め手になったのは信頼する方からのプッシュ。隊長からも承認をいただきまして。
1週間前にどんな具合か判らず電話してみると、
「土曜でも早い時間で少量だったら予約無しでも大丈夫ですよ。」と。ありがたや~

コンニチハ・・・中に入って息を呑む3人。
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あまりの迫力に圧倒。明治初年に建てられたそうで、これは隊長に残してもらわねば!と思い
「写真、よろしいでしょうか?」と女将らしき方に伺うと、陳列棚以外はどうぞ、と。
建物好きにもお菓子好きにも堪らないハズ。
見事な螺鈿の菓子箱は10個セットで使っておられたと聞いて更にびっくり。
お寺さんに納める以外にも、嫁入に先立ちご近所へのご挨拶に何百というお菓子を配ったのだとか。←屋根の上から投げちゃう名古屋とは大違いだねぇ。
迷って迷って、ホンの少しだけ生菓子を。加えて銘菓のお干菓子もお土産に。

更にバスに乗って、1年4ヶ月ぶりの主役の元へ。ミチさんは数年ぶりなのだそう。
・・・ってか普通の人はコチラの存在を知らないでしょ(^^;
思えば待ち受けの写真がご縁でしたからね。こうなるのも必然だったのかも。
さっそくいつもの場所に移動しまして
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「はぁ~綺麗!」何度でも声が出ちゃうよね。
もちろん「野点しますからそのつもりの服装でね。」とお願い済みです。
前回の反省を踏まえて急いでお薄の用意を整えて、
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麗しきんとん。はぁ~ふぅ~、と感嘆の声にしかならないの。
続いて萩のきんとん。
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うふふ、やっぱり美味しい!こちらも相当しっとりさん。
栗ちゃんの中にもゴロンと甘露煮。薄い羊羹のコーティングがカワイスギ!!

白小豆入りのかるかんは以前よりもちょっとしっかりした食感。
薯蕷饅頭の驚異的な薄さの存在感は、もうもうもう大変ですとも。
そして、初雁。
まさか再会できるとは夢にも思っていませんでした。神無月の初旬までのお菓子なのですね。
黒糖葛の中に散らされた百合根は夜に渡る雁の姿なのだとか。
あの時にこのお菓子を頂かなかったなら、と思うと・・・ああ、想像すらしたくない!

初雁が運んできてくれた大切なご縁に感謝しつつ、無事に長月のミッションを完了したのでした。
もちろん、お菓子なご一行の一日は・・・まだまだ続きます。

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