朝の魔法

眠れない、ということではなく

まだ夜が明ける前、朝になるのが惜しくて夜の時間の最後の１枚をお布団の中からパチリ。
快適な寝具のお陰でカラダは休んでいるけれど、ココロだけ起きている感じ。

やがて朝に・・・このお庭をいつまでも眺めていたい。雨の日も、冬の夕暮れも、いろいろな時と季節を過ごしてみたい。

片付けられてしまう前に、お行儀悪く敷布団の中身を覗いてしまう庶民。
真っ白な真綿のお布団には国産繭が１万個・・・真綿を敷布団にしてしまう、という贅沢すぎる寝具。

朝食の３０分前に絞りたてのオレンジジュースか飲むヨーグルトが新聞と一緒に届けられます。

毎朝牛乳派なのでヨーグルトをチョイス。サザエグラスが可愛い！
先ずはお煎茶と梅干で

ざぶん、ともう一度だけ高野槙のお風呂の感触を楽しんで、
糊の効いた浴衣に着替えたら（前夜は袖を通し損ねてしまったので）

夢のような朝ごはん。

中央に鎮座するのは

つけタレも温められる専用のお風呂に浸かったお豆腐！

干物は前日に数種類の中からチョイスします。迷わずグジ（甘鯛）の頭。
朝からこんなに食べられない？
いえいえ、しっかりと頂きましたとも。
しかも朔日と１５日の朝食にはお赤飯も！これは嬉しいサプライズでした。

こんなにゆっくりと朝ごはんを楽しむ機会は滅多に無いでしょう。
なんだかお夕食の時よりも寛いでいた気がします。

が

・・・ふと、今・・・何時だろう？と時刻を確認して我に返る

「きゃあ！もう９時５０分だよ！！！」


１０時にギャラリー遊形が開店するからチェックアウト前にちょっと覗こうね、なんて言ってたのに！
チェックアウトは１１時、
３人とも起きたまんまの状態。ひゃ～～

一気に現実に引き戻されまして、
ここから先は正真正銘の無礼講、とりあえず自己の身支度に各々集中することに。


・・・無事に支度は整いまして

お庭に出てみる余裕もありました。やっぱり素晴らしいお部屋です。

違い棚に活けられていた小さな蕾。

前夜はまだしっかりと閉じていたのに・・・黄色いお花が！
翌朝に花開く蕾、と判っていらっしゃるのですね。
最初から咲いているお花を活けられるよりも感激が増します。

帰りたくない

また此処に帰ってきてみたい。

身の程知らずと解っていても、そんなことを思ってしまいます。
もうこのお部屋ともお別れ・・・楽しい時を、ありがとう。

お部屋でチェックアウトして、ギャラリー遊形に向かいます。

こちらは開店前の遊形サロン・ド・テ。わらび餅や軽食を楽しめます。

そしてギャラリー遊形へ。２階では究極の寝具が！シエスタマットも！

お部屋の中で見かけたステキグッズがたくさん、たくさん並んでいて時間がすぐに過ぎてしまいます。
欲しいのはヤマヤマですが、予算にはなにぶん限りがありますので・・・

最後にもう一度俵屋さんへ。

部屋に残してきた荷物を用意してもらい、ラパ子も玄関前に廻されます。
奥から元気な男の子の気配がします。宿泊客ではないような感じで・・・どうやら１３代目クンだったみたい。

彼が主になる頃に、いったい何人の職人さんの技が無事に継承されているのだろうか。
俵屋さんを支える数々のプロフェッショナルに大いなる敬意を抱きつつ・・・

ラパ子で行く京都オカシな日曜日へ続きます。