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一度も覗く事の無いまま [日々のこと]

古い記憶の中にあるあの不思議なお店は
骨董屋さんだったのか、お洒落なマダム向けの洋服店だったのか・・・?
当時とても入れるような雰囲気ではなく、その斜め向かいのパティスリーで十二分に背伸びをしつつ生まれて初めてヌガーグラッセ(当時メニューにそう記載されていたか記憶にないけれど、まぁそんな感じのデセールだった)を食べに行ったっけ。

長い時間を経てその不思議なお店は
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あのデミが美味しかった洋食店の流れを汲むお店に変わっていて(しかもそのコトを知った切欠も貴重だった)
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本当は麻婆豆腐の筈がまさかの予約満席でフラれた直後に思い出して立ち寄ると、ギリセーフで安堵したのも束の間。
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窓際の席から斜め向かいを眺めると
「売物件」
の文字が見て取れたのでした。

ワタリガニのスープも、牡蠣フライもメンチカツも美味しかったのだけど、窓の外のお店のことが頭を過ります。
もうずっとずっとそのお店のお菓子を食べる機会は無かったので(シェフも何代も代わっておられたようで御菓子もどんどん変わっていたようだったし)致し方ないのですが・・・

初めて見たロートレックのポスターとミルティーユのタルトレット

鏡に写し出されるように・・・どこかで別のパティシエさんへと繋がったのだろうか。

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